それにしても寒いですね
掲載の許可を頂いたお客様のコートをご紹介したいと思います。
オーソドックスなチェスターコートですが上衿にベルベットを使ってエレガントな雰囲気に仕上がっています。
第一印象はチェンジポケットが強く残るかもしれませんが、個人的には前立てを比翼仕様にされたお客様のバランス感覚が流石だと思います。最近のコートは前釦を留めた際に表に出る仕様が多いのですが、釦が隠れる比翼仕立と上衿のベルベットの相性が抜群ですね
こちらのコートに使用している生地ははイギリスのHARRISONS OF EDINBURGHのウールフランネルです。340gと決して厚手ではない生地ですのでウール100%でも野暮ったくならず仕上がります。また、上衿も同グループSMITH WOOLLENSのベルベットを使用しています。毛足が長く光沢に富んだ良い生地です。お客様も当初は『少し派手になるかなぁ』なんて仰っていましたがご満足頂けている様で安心しました実際は写真よりも全体的に落ち着いた色味なのですが相変わらず撮影技術が乏しく白っぽくなってますね…。S様、今度御指南お願い致します
続いてはガラッと変わって立ち襟のコートです。
お客様が御自身で気に入ったデザインを持ち込まれたので試行錯誤しながら職人と共に型を起こしました。
自分ではあまり着た事がないデザインでしたので最初は戸惑いましたが御要望のヒアリングと仮縫い時の入念なチェックで何とかイメージ通りに仕上がったかと思います。
生地は万代セレクトの1点物ヴィンテージカシミアです。仕入の際に一目惚れして、売れ残ったら自分で仕立てよう!むしろ売らないでおこうか…などと画策していた生地でしたそんな所に自分が生地からイメージしていたデザインとは全然違う御要望を頂いたのでお客様に向かって『そのデザインではなくこんなデザインで作りましょう!』なんてお話ししたのも今では思い出です。(仲良くして頂いてるお客様でして失礼な態度は重々承知です)ですが仕上がってご着用頂くと本当にお似合いで生地の風合いともバッチリでしたので自分の見る目の無さに益々の精進を誓いました。ご本人様も気に入って下さり、良い仕事が出来たのではないかと思えています。
2着共にパターンを起こして職人が縫い上げるフルオーダーコートです。様々な御要望にお応えできると自信を持って御提案致しますので是非、消費税が上がる前にお声がけ下さいませ
万代